バ・ウスマン

ウスマン・バは、絵画を描く行為を解放と捉え、物理的にも象徴的にも重力の束縛を打ち破る。彼は、あらゆる重荷、道徳的・アイデンティティの束縛から解き放たれた身体が、動き、無重力、そして放棄の中で花開く空間を創造する。

身体は、努力と超越、義務と解放の間で凍りついたように宙吊りにされ、解放の恍惚に満ちた生来の苦しみを表現している。無重力のシルエットは緊張感に満ち、アーチを描き、包み込み、絡み合っている。ハイパー表現主義的な姿勢の探求が、このアーティストのアプローチの核心となっている。

ウスマン・バにとって、反重力とは、アフリカのアイデンティティの重みを想起させるメタファーとして表現されているが、ある種の軽やかさをもって表現されている。これらの人物像は、回復力を体現している。ルネサンス絵画からそのまま飛び出してきたような皮剥ぎの人物像、生々しい肉体、むき出しの皮膚、傷ついたり横たわったりする人物像は、「ブラック・ライヴズ・マター」運動と同時代を彷彿とさせる。しかし、それらは並外れた軽やかさと優雅さをもって漂っている。ダンスのステップから愛の恍惚に至るまで、ある種の気ままさをもって、解放された身体は人生の壮大さをすべて表現する。

ウスマン・バは、私たちを記憶や伝統を超え、変わりゆく世界に軽やかに自分自身を投影するよう誘う。

2019年から東京を拠点とする彼の作品は、墨、日本の天然顔料、そして和紙を用いて制作されており、書道、そして木版画や書道といった日本の版画技法への長年の関心が表れている。

ウスマン・バは人体描写において卓越した技巧を見せる。徹底的なリサーチと墨によるスケッチに基づき、彼は絵画素材から体の線を切り出す。そして、四肢を組み立て、関節させることで、これらの身体を再構成し、最終的な状態において緊張を解き放つ。